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序言(1ページ) 分子研リポート2009 | 分子科学研究所

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Academic year: 2018

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序言 1

1.序   言

第一期中期計画も終わり,自然科学研究機構は高い評価を受けることが出来ましたが,些か過重労働の評価作業に は大きな改善のメスが入れられるべきかと思います。第二期中期計画作成の作業が既に行われていますが,将来,真 剣にこれら作業の見直しが行われることを祈ります。毎年言っていることですが,法人化後の学術政策のあり方には 厳しいものがあります。学問の本質を見据えた「学術と文化」の発展の視点が益々重要となります。政権交代とそれ に伴う事業仕分けに暮れた年末でしたが,科学・技術を軽視する国家はいずれ廃れます。真の科学研究とは何なのか, 真の基礎研究とはどういうものなのか,そして,学問の真のあり方について,研究者自身が改めて深く考えると同時に, 一般の人たちにも説明していく努力が一層必要となるでしょう。

将来の分子科学発展のためには若手人材の育成が必須です。「分子科学若手育成基金」を設立しましたが,晴天の 霹靂の金融危機のあおりを受けて,大変苦しいスタートとなりました。しかし,長期戦略でこの基金を育て,優秀な 博士課程学生を世界から集める努力を継続していかなくてはなりません。分子科学コミュニティーの皆様にはこの浄 財へのご協力を改めて心からお願いする次第です。

分子研が責任を持って遂行している特別事業については,事業仕分けを受けた予算削減で将来が些か心配な面もあ りますが,研究自身は順調に進んでおります。平成22年度予算編成では,枠組みに大きな変化が見られます。スモー ルサイエンスの大学共同利用機関のあり方については,今後真剣な再検討が必要であると思われます。分子研実験棟 の耐震工事はお陰様で,最終的に二期工事も認められました。また,学術振興会の支援を受けた A si an. C ore. Program や J N E S Y S 事業は順調に進行しており,これらをコアとして,将来,分子科学におけるアジア協力がなお一層強力な ものになることを願っております。

本分子研リポートには,何時もながら,研究所の現状と評価,及び,将来計画の議論がまとめられ,分子研の全貌 が把握できるように企画されています。研究所員一同,厳しい学術行政の中においても新しい科学の流れを創成すべ く「真・善・美」と更にはその上にあるという「妙」の意識を目指して,独自の哲学を持って臥薪嘗胆し,新しい所 長の下研鑽に励まれることを祈っております。各方面の皆様方のなお一層のご支援と叱咤激励をも心より御願い申し 上げます。

平成22年3月 自然科学研究機構 分子科学研究所 所長 中村宏樹

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